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札幌地方裁判所 昭和24年(刑)11号 決定 1965年12月16日

被告人 水原浩一

決  定 <被告人氏名略>

右の者に対する住居侵入未遂被告事件につき、当裁判所は、次のとおり決定する。

主文

本件公訴を棄却する。

理由

本件公訴事実は

「被告人は昭和二四年一月一二日午前三時頃札幌市南一条東六丁目一番地吉田恒太郎方に故なく侵入しようとして同家横玄関の雨戸を外し、更に硝子戸をこぢ開けようとしているのを司法巡査に発見せられ其の目的を遂げなかつたものである」(罪名、住居侵入未遂、罰条、刑法一三〇条、一三二条)

というにあるところ、昭和四〇年一二月一三日札幌地方検察庁検察官検事木村喜和より、被告人は捜査を尽すも起訴後一六年余所在不明であり本籍氏名を詐称しており写真及び指紋を欠くため所在を発見し得る見込がないことを理由として右公訴の取消があつたから刑事訴訟法三三九条一項三号に則り本件公訴を棄却することとし、主文のとおり決定する。

(裁判官 辻三雄)

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